2019/12/29 10:13
今年を一字で現すなら、「災」だったのでは無いかと思います。
中、大規模地震に脅かされ、日本全土が災害から復活する間も無く、次々気象災害に被災しました。
デフレーションは一般庶民に取っては富の蓄財の好機ですが、これを悪とした経済至上主義の政策、紙幣の増刷に拠るインフレーション経済の導入は見事に失敗、消費税増税に拠り雑巾を搾り取るが如く一段と深化した、厳しいスタグレーション経済となってしまいました。
新しい流通と期待されたネット流通ですが、蓋を開けてみれば一部の大手ネット組織が高額な手数料を設定し、或いはサービス負担の増加、血も涙も無い契約に拠る締め付けなど、既に公正取引委員会に告発が上がる状態にまで腐食してきています。
これなら問屋と小売と言う、従来の流通機構の方がまだマシだった、と言う声すら聞こえて来るのもやむなしの仕儀と言えます。
来年はオリンピックと言うイベントも控えていますが、商業主義からチケットが5万円、6万円の世界、宿泊料金は何十倍と言うケースも出てきています。
これらが及ぼす経済的損失は既にオリンピックに拠る収益を超えているだろうと思いますし、何より打ち続く地震、気象災害と、朝鮮半島情勢は、既に地球で一番危険な地域と言う認識を国際社会に醸成しています。
本来はスポーツを通して国際親善をはかり、スポーツマン精神に則った競技に拠って、人心の高揚を目的とするものが、その全てに措いて反対側の精神となっているイベントの意義が問われていますし、近年日本の災害発生率を考えますと、オリンピックは失敗する可能性が極めて高くなっているように思います。
その意味で来年、令和2年は、「災」からさらに、これが連結した「禍」になって行くような気がしますが、こうした中でも私達はペースを崩さず、節約できるものは節約し、出費を抑制し、耐える事が求められる年となるでしょう。
よく政治が悪いと言いますが、日本は言うに及ばす世界的にも、庶民に取って良い政治だった時代は一瞬たりとも存在した事が有りません。
政治と民衆は常に対立のものですので、これに期待するのは初めから意味が無い事です。
政治や行政、他者に何かを求めず、自分のできる努力は自分でしか為しえないものです。
日々の怠惰と不摂生を慎み、注意を怠らず謙虚な暮らしをする努力、こうした中にこそチャンスは舞い降りてきます。
「神は自らを救う者を助ける」です。
どうぞ努力を怠らず、来年、令和2年が皆様の上にチャンスが舞い降りてくる年でありますよう、希望し致しております。
最後になりましたが、「大祓い」の祝詞を掲載させて頂き、今年最後の記事とさせて頂きます。
「延喜式・大祓」
「罪という罪はあらじと、速川の瀬に坐す瀬織つひめという神、大海の原に持ち出でなん。かし持ち出で往なば、荒塩の八百道の、八百道の塩の八百会に坐す速開つひめという神、持ちかか呑みてむ。かく気吹き放ちては、根の国、底の国に坐すさすらひめという神、持ちさすらいて失ひてむ」
どうぞ良い年の瀬、新年をお過ごしください。
この1年間、夏未夕漆綾のサイトをご覧頂きました事に付きまして、謹んで御礼申し上げます。
有り難うございました。