フォッサマグナ「大地溝帯」(青い線)と中央構造線(赤い線)の違いは、フォッサマグナは地球規模の地殻変動で形成されたものであり、中央構造線は大規模断層と言う事だ。
従って中央構造線付近は常に地震が発生し易いと言う事になるが、一方でフォッサマグナは断層ほど急激な動きはしないものの、ここを中心にして日本列島が折れ曲がろうとする力が働いている。
その為、東日本大震災以降太平洋側から圧されている状態の日本列島は、このフォッサマグナ付近でも圧される力の影響を受け易くなっている。
現在群発地震が続いている長野・岐阜中部県境付近はフォッサマグナの西の境界線と、中央構造線が交差する場に位置している。
その為、こうした一連の群発地震に鑑みるなら、ある程度の規模の地震(震度5~6クラス)を想定する必要が有る。
一方で1993年から始まった伊豆東海群発地震のように、群発地震だけで終息するパターンも存在し得るが、以後1995年には阪神淡路大震災、2007年には能登半島地震、中越沖地震、2011年には東日本大震災が発生して現在に至っている経緯を見ると、こうした群発地震が必ずしも単独、無関係だったとは言いきれない。
その為、現在発生している長野、岐阜県境群発地震は、この地方で大きな地震が発生する確率が一番高いものの、では次にどこを想定するかと言えば、圧されてる日本列島とフォッサマグナ線の関係から、中央構造線の端末である九州地方、延長線上にある日本海溝の端、北海道南部に大きな地震発生の確率が出てくるのである。
これらの地震発生順序はどちらが先とは言い難いが、パターンとして長野・岐阜群発地震を前震として長野西南部、岐阜東南部に震度5~6の大規模地震が発生する確率が30%、このまま群発地震が終息する確率が40%、20%が長野・岐阜ではなく北海道南部、九州南部に震度6以上の大規模地震が発生する確率になる。
長野・岐阜の群発地震がこのまま終息した場合、中央構造線の端、九州地方と日本海溝の端、北海道南部方面の大規模地震発生確率は、3か月と言う期間の内には40%に達する。
それゆえ長野・岐阜の群発地震を観ながら、日本列島の両端に当たる地域を警戒しなければならないのであり、どこが先に地震となるかは科学的解析では予想ができない為、第一義に現在揺れている地域の地震発生確率が一番高い、と判断せざるを得ないのである。
後は前記事に記した前兆現象のパターンなどを参考に、その地域の人たちが独自に感じて、自分の判断で行動するしかないのであり、ウィルス騒動も有って、悪い事が重なって欲しくないと言う、希望的観測で現実に現れている自然や動物たちの変化を見逃す事無く、注意して家族や自身の生命を守って頂きたい、そう願うばかりです。
引き続き長野県中部、長野県西部、岐阜県東部、岐阜県東南部にお住いの方は警戒、注意をお願い申し上げます。