生体高分子中の「糖」がリボースになっているものをRNA、リボースの分子構造右下部分の水酸基が、水素基に置換されたデオキシリボースになっているものをDNAと区別する。
つまり遺伝情報DNAと転写や複写核酸RNAの違いは、「糖」がどう言う形になっているかと言う事なのだが、1本鎖のRNAはDNAより安定性が無く、特に湿度や温度での変化、劣性がDNAより遥かに大きい。
この事から一般的に、1本鎖のRNA(ウィルス)は湿度や高温に弱いと言う予想が為されてきたが、一方で他の細菌類に対する刹滅効果が有る紫外線のウィルス抑制効果も予想され続けて来た。
そしてこの2つの予想は、インフルエンザ感染の規模や時期に鑑みると、一定の現実的臨床結果を示していたが、ウィルスと言う定義の汎用性と規模を考えるなら、これらを統一して効果定義下に措く事は出来なかった。
曖昧なものとなっていたのだが、少なくとも今回世界的感染「パンデミック」に拡大したコロナウィルスに関しては、インフルエンザウィルスの近似値データに適合する、と考えても良い時期に来ている。
つまり従来言われている予想通り、コロナウィルスに対しても高温、高湿度、紫外線のいずれもが、かなり大きな滅失効果を持つと考えても良いのではないかと思う。
2020年4月24日、アメリカの研究機関ではコロナウィルスに対する紫外線の滅失効果が実証されたし、4月に入って先に感染が広がった中国、韓国の感染拡大率が大幅に収束していた事に鑑みるなら、やはり通常のインフルエンザウィルスの感染傾向と同じだった事が実証されていると思う。
たまたま中国の「武漢」から感染が始まった為、何となく中国の細菌兵器のような考えがネット上を駆け巡ったが、どこの世界にこのような効率の悪い、弱小なウィルスを兵器に考える者が存在しようか。
費用対効果、制御方法を考えても、これを兵器とする為に研究するなど、荒唐無稽も良い所だった。
今や世界的な傾向ともなっている「サイエンスカルト」的な発想が、混乱を大きくしただけと言う気がする。
その上で中国や韓国が4月に収束に向かったのは、封鎖や政府の政策でこれを防いだ訳では無く、自然の温度、湿度、紫外線と言う気候のおかげだった可能性が高い。
現実的に大騒ぎしている割には、平均気温の高い国での感染率は、その貧困率に鑑みるなら低いのであり、ではなぜ日本の感染がここまで拡大し、今も続いているかと言えば、単純に4月が天候不順でかなり寒い日も有った為、気候に拠る感染抑止効果が低下していた為と言える。
また極端な高齢化社会は、その高齢者側に感染後死亡率の高さが傾斜していた事から、実態以上の恐怖心を国民に抱かせた。
芸能人の感染後死亡などに便乗した報道機関、ネット社会が恐怖を大きくして行った側面を持つ。
コロナウィルスは、おそらく気候が元に戻って、気温が上がる5月に入ってくれば、急速に収束へ向かっていく事が予想される。
ただし、ウィルスと言う「材料」である為、完全になくなってしまう訳ではない。
感染率は著しく下がるが、その代わりウィルスがどこに潜り込んでいるかは解らなくなる。
この為、時間をかけて免疫低下状態の者、疾患を持った者、高齢者の死亡率を高めて行く恐れが有るが、これをどう解釈するかに拠って経済政策は変化していく。
完全防御を考えるなら、1年間は経済封鎖を解けない。
しかし、一定規模感染率が収まって来たところで封鎖を緩和し、感染後死亡率の高い
人々に集中して治療、封鎖を行えば、経済再生の道は早まるかも知れない。
私見に過ぎないかも知れないが、コロナウィルスは5月初旬から急速に収束へと向かっていく。
感覚的見做し期間を考えても、一般大衆は5月16日前後には収束してきた事を実感できるのではないか、そう思う。
ウィルスの感染拡大と収束の形は「山火事」に似たところが有る・・・。