2020/07/29 14:46



韓国の京郷新聞が報じた725日付けの記事で、ソウルから遠く離れた植物園の中に、慰安婦像に土下座する安倍総理を模した像が製作され、810日に韓国国会議員を招請し、大除幕式が開催される事が伝えられた。

 

これに対して日本政府、韓国政府も話題沸騰になっているが、基本的に田舎の少し頭のおかしいオヤジが、エロい像を作って展示したのと何も変わらない。

その程度の話なので、騒ぐ必要はない。

 

楚王編纂古典易法、いわゆる孫子兵法の元になったものだが、この中では敵の策を封じる策として、その効果の遺失に関する対処法が残されている。

 

それに拠ると、敵が仕掛けた策は効果が出る事に拠って成就するゆえ、策を成就させない事に拠って策を封じると有り、「離間の計」(敵同士を仲たがいさせる策)に対する返し策は、揺ぎ無い結束を見せる返し策が1つ、2つ目はわざと離間の計に騙されたふりをして、敵をおびき出し殲滅する法となっている。

 

またこの2つを二重に組み合わせれば、返し策は見破られないとも記されているが、そもそも離間の計は敵陣地、敵国に対し、そこへ送られた文書若しくは噂を基本とする為、今回のように日本に送られてきた何かが存在せず、韓国で日本に対する侮辱が行われた場合は、「おびき出し策」と見做す事ができる。

 

簡単に言えば、兵糧が少なく決着を急いでいるのに、敵が中々出てきて戦おうとしない時、罵声や侮辱的な言葉を浴びせ、敵を戦場に引きずり出す戦法に同じで有る。

 

この場合の対処法は「無視」して余裕を見せる事で策が封じられ、やがて兵糧が切れて来ると、その侮辱を繰り返していた方が、撤退せざるを得ない状況に追い込まれる。

 

日本がこうした場合に採る戦法は、全くの無視か、或いは「芸術や創造の自由は保障されている。何を作るかは個人の自由だ」と見解し、ついでに安倍首相自身が「中々素晴らしい、いつか見に行きたい」とまで言えば完璧な返し策になる。

 

日本の度量が全世界に示され、ついでに安倍総理のきつ~い、しかしシュールなジョークセンスは高い評価を受け、韓国の品の無さが国際的に深まる結果を生む。

「おびき出し策」に対し、返し策で敵にダメージを加える事ができる。

 

その上で8月に日本企業資産の売却が実行された時点で、日本が韓国に貸し付けている資金の引き上げと、貿易に関する日本の通貨保証を全て撤廃すれば良い。

今回の侮辱や、自衛隊艦船に対するレーザー照射事件は、日本がそれだけの報復をするに資する充分な根拠になる。

国際社会の理解が得易くなる。

 

今回の事件は、基本的には田舎オヤジの暴走なのだが、社会と言うものは「どう見えるか」と言う事が事実の上に立つ。

8月に徴用工裁判に拠って、日本企業の資産売却が迫っている韓国は、これを実行すれば日本の反発は必至だから、それを何とか日本側に責任転嫁したい。

 

そこで日本に対してこれを言えば逆らう事が難しい、慰安婦像を使って安倍総理を侮辱し、8月の日本企業資産売却を言葉で押し切ろうと考えたのではないか、そう言われても仕方ない状態になっているので、ここで騒がず、とぼけた事を言って相手にしなければ、敵の策は効果を失う。

 

ついでに国際社会としては「いくら何でも韓国のやり方はひどいのではないか」と言う雰囲気が醸し出され、その逆に日本のリベラル振りは評価が高まる。

次の機会から韓国はもし国内に同じような暴走が発生したら、政府の責任で止める必要まで出て来てしまうのである。

 

実際は田舎オヤジの暴走なのだが、これを韓国政府の責任にし、しかもこれを使って韓国を貶めるなら、日本は騒がない方が良い。

反対に大騒ぎすると、単なる田舎オヤジの暴走が韓国全体の利益に繋がってしまう事になる。

 

それにしても北朝鮮でも、こんな自身の品位が疑われるような事はしないだろうに、韓国がここまで壊れていたとは衝撃で有る。

世界初の「キラーモラル国家」の誕生と言える。

 

人間関係もそうだが、敵となるか味方となるかは時と状況に拠って変化する。

敵の時は敵なりに、味方の時は味方なりに利を得る事をためらってはならない。

 

日本政府には是非、こうした古典兵法も一度使ってみる事をお勧めしたい。