「異常震動」 | 古典漆芸技術 夏未夕漆綾

2021/10/21 19:53

千葉県沖の太平洋には「太平洋プレート」「フィリピン海プレート」「オホーツク海プレート」と言う3枚の大きな地殻プレートがぶつかっている地点が存在する。

 

通常の力学概念からすると、エネルギーが大きくなる3点衝突部分は沈み込み圧力の為、最も深くなる構造を想定し易いが、実はこの3点が鬩ぎ合う地点は最も深い部分には存在せず、比較的浅い深度9000mの海底に存在している。

 

「相模トラフ」はこうした3枚のプレートが織りなす複雑な力学関係の上に、「オホーツク海プレート」へ沈み込む「フィリピン海プレート」の上に乗った状態、或いは過去の小さなプレートが挟まった状態の上に乗った2重、3重構造の力学関係が想定されている。

 

フィリピン海プレートの沈み込み構造は、通常用いられる日本海溝とのプレート沈み込みモデルほど安易な構造ではなく、不規則な角度分岐点を持っていて、滑らかに沈んで行くのではなく、或る部分では緩やかに、少し先は激しい角度で沈み込んでいる。

 

こうした構造から、或いは過去に破断した小さなプレートを挟み込んでいる可能性が在り、万一こうした構造体が外れて行く時が在る事を想定するなら、そのエネルギーは現存するエネルギー単位では現わせない程、大きなものになる可能性も0とは言い切れない。

 

またフィリピン海プレート上には海底火山帯が形成され、この北端が伊豆近海に存在する数百の海底火山であり、通常はこの近辺で発生する地震と北関東の地震は区別されるが、その深い部分を考えるなら相模トラフはフィリピン海プレートの一部、若しくは最も関係の深い構造要因と言う側面を持っている。

 

近年「異常地震」や「異常震動」と言った表現が出てくるが、例えば震源が200kmを超える深さの場合、東海沖震源で北関東が最も震動を感じるケースは、或る意味通常の範囲であり、これを異常と概念するのは若干過大表現かと思う。

 

2021年10月21日、17時に発生した東海沖の地震では、北関東が最も大きく揺れたが、震源が300kmを超える地震の場合、その震動がどの地点に影響を及ぼすかを想定することはできない。

 

丸いケーキをその中心をすべての交点として切った時、ケーキの中心付近の距離は小さいが、外側になるほど距離は長くなる。

これと同じ事が地殻震動力学にも当てはまる事は1970年代でさへ、学会では常識だった。

 

震源と離れた地点での震動は、震源が深い場合、通常の範囲だった。

これを異常震動、異常地震と呼ぶのは不適切だと思う。

 

また関東直下型地震の前兆現象としての北関東の中規模地震の頻発は、北関東震源の地震のみをさしている訳ではなく、こうした震源の深さから来る、離れた地点での震動も含めて、関東直下型地震の前触れと見做すべきで、相模トラフはまことに微妙なものの上に乗っていると考えた方が良い。

 

ちなみに首都直下型地震の震源は相模トラフの両端を震源とするケースが少なくない。

安政江戸地震では一番大きな震動が千葉県北西部、荒川付近で始まり複合して大きな地震となっている。

 

1923年の関東大震災の時は神奈川県西部、山梨県東部、それに相模湾のどこかが震央になった複合地震だったものと見られていて、この図式は1703年の元禄江戸地震も同じだった。

つまり関東直下型大地震の震央は、その多くが東京以外の関東なのである。

 

震源地点、震源の深さの如何を問わず、北関東に震度3から震度5クラスの地震が多くなって来たら、その次来るものはマグニチュード7以上、最大震度6強以上を想定しておく用心深さは必要だと思う。

 

最後に2021年10月20日、熊本県阿蘇山が中規模噴火したが、この際空気振動は火山付近でも観測されず、現在は小康状態になっているが、北陸地方の一部地域では2021年10月21日、9時前後に2回、11時頃に1回の空気振動を観測した。

 

この内1回は震度3クラスの衝撃が在ったことが報告されていて、この地方で発生する空気震動と九州南部火山帯の噴火とは40%程の関連性が疑われる。

偶然かも知れないが、現実に4割ほども重なると、科学的根拠を超えても、この現実を無視できないものと考える。

 

1週間以内に、阿蘇山はもう1度中規模以上の噴火を起こす可能性があり、備えて頂く事をお勧めする。


[保勘平宏観地震予測資料編纂室] 第4022号公開通知

資料編纂責任者 浅 田  正