2018/12/19 06:45

「罪と罰」

人類文明が発生したごく初期の段階、またそこに宗教的権威を持った統治が為される初期の段階に措ける裁判では、裁判と罰則が同時である傾向にあった。すなわちここでの罪の概念とは「自分と神」または「自分と自...

2018/12/15 05:56

「漆の顔を見る」

黒漆の中に入っている水酸化鉄、朱色の中に入っている水銀朱もそうだが、これらは分子的には粒子で有りながら、その分子の細かさゆえ、漆が乾燥するまでの時間に完全沈殿する事ができず、漆の表面層近くにまで乾...

2018/12/11 21:01

「蛾が前を飛ぶ」

 蝶(ちょう)と蛾(ガ)はほぼ同じものだが、日本に措ける一般的な見分け方として、蝶は草木に留まっている時は羽を閉じているが、蛾は羽を横に広げて留まっているとされるものがあり、また蛾は夜行性で蝶は昼...

2018/12/07 05:23

「マニエリスム」

生物が持つ価値判定の出自は「危険」である可能性が高く、この点で言うなら環境の中に多数存在するもの、現状で安定しているものは「安全」である事から、ここに緊急性を求めるようには構造されていない。数の少...

2018/12/02 06:17

「日本人とルネサンス」

日本人が大好きな言葉の中に「ルネッサンス」と言うのがあるが、このルネッサンス・・・文芸復古とも訳されるが、その言葉の本質は何か分かったようで分かりにくい・・・。また日本ではルネッサンスと発音してい...

2018/11/29 11:58

夏未夕漆綾「保勘平(ほうかんひら)様式」に付いて

漆芸技術下地の古典的様式は「生漆(きうるし)重ね塗り」ですが、これだと高価な材料を沢山使う事から、後に柿渋(かきしぶ)下地や珪藻土、或いは粉末混入下地が発生してきます。これらの下地は確かに成型を容易に...

2018/11/29 05:57

「十文お講」

多分この地方だけに限らず、昭和の年代までは日本中あちこちで残っていたと思われる各種の「お講」、ポピュラーだったものとしては「天神講」などがあるが、この三井町でも20年くらい前までは色んな「お講」が...

2018/11/27 08:01

「空気振動と火山」

この1週間ほどの事だが、私の住んでいる三井町仁行付近で気象庁の震度計には反応しない振動が少し多くなっている。 直近では11月24日に7回、11月26日にやはり5回の振動が有り、感覚的には震度2...

2018/11/24 17:15

「超規則性数」

数字の1から2の間隔は1と言う数字の倍、1と同等のものが加わって形成されるが、2から3の間隔は全体の3分の1が加わって形成され、4に至っては3に全体の4分の1が加わっただけで成立する。 .このよ...

2018/11/19 18:33

「今一歩に手が届く」

今ではコンバインになってしまったが、それでも機械の入り口、或いはぬかるんで機械が入れない田の稲を刈る時、未だに重宝するのが稲刈り鎌だ。普通の鎌より円周が若干開いた三日月状の形に、細かい鋸歯(のこぎ...

2018/11/16 07:26

「生まれ死に、また生まれ」

朝、目醒めて死んでいなければ、私たちは何も考えることなく呼吸し、目を開けて空を眺め、「ああ、綺麗な朝日だ・・・」などと思う。そして特に考えなくても腹は減っていて、景気が悪いせいで品数こそ少なくなっ...

2018/11/12 07:41

「カレーライス」・2

一方一般家庭に措けるカレーライスの普及は、1903年(明治36年)に初めて粉末カレーの国内生産が開始された事から、大正、昭和初期になるとカレーライスは一般家庭へも普及が始まってくるが、これが飛躍的に...

2018/11/10 16:46

「カレーライス」・1

明治政府は徳川幕府の鎖国政策により近代化の波にすっかり乗り遅れてしまった日本へ、積極的に西洋文明を取り入れようとし、ここに「文明開花」と呼ばれる庶民意識が発生してきたが、その華やかさの裏側で、当時...

2018/11/04 19:03

「戦いは始まった時に終わっている」

策多きものは即ち勝ち、策の少なきものはこれ、敗れる・・・尼子義久を破って、ついに中国地方をわが手中に収めた毛利元就、彼が座右の銘としていていたのが、この言葉であり、この延長線上には尾張のうつけ、織...

2018/10/29 07:43

「小さき者が全体を支配する」

植物の生育上必要な元素は17種有るが、その内「N」(窒素)、「P」(りん)、「K」(カリウム)の元素は植物によって地面から大量に摂取される成分であり、従って植物にとってこれらの元素はもっとも不足し...